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NO BIKE NO LIFE

The mission of winter is completed ! 京都マラソン2018参戦記

KYOTO MARATHON 2018
Gross 3:29:16 Net 3:27:14
4:53/km(GARMIN昨年実績42.45km) 4:55/km(公式42.195km)
フル男子総合1472位/11525人
フル男子年代別186位/1826人
平均心拍161bpm 最高心拍177bpm 平均ピッチ185spm 平均ストライド1.08m 消費カロリー2,636kcal


1472位って自転車乗りからしたらなんかよく分からない数字ですね(笑)。



さて本文です。


恐らくこれは大きなマグレだと思います。日頃の行いがよほど良かったのか、本当にサブ3.5達成できるなんて・・・それもグロスタイムで。今年はそれくらい準備も調子も悪かったです。“目標はサブ3.5です”なんて言ったり書いたりしていながら、明らかに昨年より状態が悪いので、来年のために完走だけはしておきたいというのが、本番前夜の偽らざる気持ちでした。実際ストイックに過ごしていた昨年との比較でいうと、練習量は60%くらいで、走るペースも70%程度。体重は2キロ増、心肺機能も怪しくすぐ息が上がる(これはアルコールのせいもあり)状態。唯一昨年を上回っていると思われるのが体幹。定期的に加圧トレに通いながら、家でもほぼ毎日プチ体幹トレを積み重ねてきた結果、“真っ直ぐ走れる体幹”を手に入れていたことがレース中に実感できました。あ、もうひとつあった。根性が倍になっていました(笑)!
そんなわけで、体幹と根性の2本柱で走り切った京都マラソン2018を振り返ります。




2月18日4時起床。前夜、鶏鍋に春鹿酒造の『白滴』たっぷり呑んで9時就寝。前半ぐっすり、後半断続的に目が覚めるものの、全体で7時間ゆっくりできたので寝起きはスッキリ。電車は新祝園6時26分なので、ゆっくりよく噛んで、ご飯2.5杯分を時間を空けて2回に分けて。前後して青汁、バナナ、ヨーグルト、コーヒー、オーバードライブ。軽量化の後、いつものプチ加圧トレ&ストレッチを入念にした後、足、脚、お尻、腰、お腹、腕、肩にホットクリームを擦り込み、さらに腰に4枚、左右の足に6枚、合計10枚のテーピングを施す。そして出発前に2回目の軽量化完了。
家内に駅まで送ってもらい、電車の中で薄皮あんぱん一袋完食。去年と同じく京都経由JR西大路からジョグのはずが、間違えて快速に乗り込み長岡京まで行って各停で折り返す。高槻まで各停の快速ではなく、最初から本物の快速でした(笑)。馬鹿だ!マァいいわ、どうせ早く着いても寒いだけだし、暖かい電車の中で時間稼ぎができたと思って開き直る。予定より20分遅れで西大路到着。駅のトイレで3回目の軽量化完了(どんだけ出るねん!)。17分ほどかけてゆっくりジョグで西京極へ。到着=アップ完了で、荷物預け締切まで30分。わかさスタジアムのスタンドで靴を履き替えしばし悩むが、集荷トラック付近の適当な場所へ移動し、黒糖蒸しパン一包み完食(腹パンパンやでも〜!)。次いでベスパ・ハイパーとエクストラ・オキシーを流し込んで、脱ぐもん脱いで、荷物まとめて締切7分前に荷物をトラックへ。その後、ジョグしたりトイレ行ったり、はたまたお仕事先のラン好きなお客様に遭遇したりして気楽に過ごし、8時40分Bブロックへコースイン。昨年早い時間からGブロック前方場所取りで震えていたのとは大違い。自分の脚で稼いだ持ちタイムに感謝。ギリギリまで上下の防寒服を脱ぎたくないわけですが、8時55分に車椅子競技スタートなので、50分過ぎたら何か動きがあるかも?と察し、50分になると同時に上下脱いでリサイクル袋へ寄付。寒い!けど仕方ない。去年はGブロックでもっともっと辛い思いをしたんだと自分に言い聞かす。車椅子競技スタートに次いで、9時ジャスト、いよいよフルマラソンスタート。






予想通り約2分のギャップでスタートライン通過。そういえばサブ3.5のペースランナーは何処に・・・?
Bブロックとはいえ、出だしは多少混乱状態。前が詰まるのは対処できるとしても、周囲の不意な動きには100%対応し切れないし、下手すればお釈迦になると思い、最初は慎重に入る。5m24sの入りは徐々にレースペースの脚にして行くには絶好の入り。五条通り一杯にランナーがひしめき合うが、Gブロックから右往左往しながら上がって行った昨年と違い、コース取りを考えながら走れるだけのスペースはある。2キロから4分台に乗せ、脚ができて行くのに任せて徐々にペースアップ。嵐山高架橋〜一条山越〜きぬかけの路〜今宮神社あたりまでの登り区間も全て4m36〜4m50sくらいでこなして行く。少し上げ過ぎかとも思えるペースだが、ネガティブスプリットができない体質なので稼げる時に稼いでおく作戦。で、サブ3.5のペースランナーは相変わらず見つからない。




前半のアップダウンでひとしきり汗をかいて体はよく動いている。しかし北へ向かうにつれその汗が冷え出し、最北地点の西賀茂橋付近で一瞬ピキッと脚にきてヒヤリとするが、構わず走り続けるうちに違和感は消えた。この辺りから自分と同じくらいの体格で、黄色のジャージの良いペースメーカーを見つけピタッと張り付き距離を稼いで行く。時に自分のペースを落としてでもその選手の前には出ないように注意して走る。それでも4m40sから4m50sのペースを維持できているのが少々驚きだ。ちょっと困ったのが、500円追加でゼッケンに印刷してある愛称の思わぬ効果で、沿道から愛称で呼ばれる度に“おー!”って応えるのが、自転車で番手に張り付き足を止めている時のラチェット音と同じ作用をしてしまっていたこと(笑)。同じ人間がずっとへばり付いてるのがバレバレ。23キロの給水ポイントでその選手が自分を前に出してしまったのだ(・・;)。だよね・・・と開き直り淡々と走り続ける。こういうのも面白い。しかしすぐにまた違うペースメーカーを見つけ張り付く。今度は少し背の高い外人さん。この外人さん自分が安定するペースよりも少しだけ速いので、すごく良い塩梅。お陰様でずっと4m40sから4m55sを維持して中盤をこなして行く。しかし、しかーしっ!府立植物園後半に待ち構える『舞妓はん応援』に感激したこの外人さん、なんとそこで止まってしまったァ!写真撮ってんじゃねーよ!と心の中で叫び、苦笑いでそそくさと植物園を立ち去りました(笑)。




北山通から加茂街道に入り、また先ほどの黄色いジャージのお方が前に出てこられ、ありがたや!と張り付く。29キロから狭くボコボコの地獄の河川敷に苦しみながらも、黄色い背中を決して見逃すまいと懸命に走る。んがしかし、32キロの給水所で自分がもたついたのが原因で、ついに離れてしまった。河川敷のボコボコで相当脚にきて、丸太町通りへの急な登り坂でさらに腰砕け状態になり、御所前を往復する丸太町通りがこの日精神的には最も辛い部分となった。
この折り返し直前、河川敷で見失った黄色い選手が私を睨みつけて行ったのは言うまでもありません。自分の後ろで何度も“ウメちゃん”“ウメちゃん”と呼ばれてその度に雄叫びを上げていた訳ですから、付きいち野郎をようやく蹴散らしてやったぜ!ってところでしょうか(苦笑)。ああ残念。でももう追い付く脚も気力もありません。




35キロ過ぎ、市役所前で今年も姉と家内と息子が声援を送ってくれ少し息を吹き返す。が、去年と比べ明らかに残りの体力が少ない。やはり飛ばし過ぎたか。給水や折り返し、コース幅の関係で2回ほど5分掛かったが、ハーフは1時間41分前半だったし、36キロまではずっとそのペースを保ってきた。脚が壊れそうになっているのも頷ける。さぁここからが本当のマラソンの始まり。市役所を盛り返してから今出川の折り返しまで延々と登り続ける。昨年同様フロントをインナーに切り替える感覚でピッチ走法に変え、腕振りの力で萎えた脚を引っ張って登る。しかしサブ3.5のペースランナーはいったい何処にいるんだ!?一度も見ていないってことは、ひょっとしてサブ3.5は実現しないってことなのか?ペースが落ちて行く中、どんどん弱気になって行く。




百万遍から今出川に入るとグッと勾配が上がる。苦しみの極みではあるが、“まだ後10キロある”と思いながら心身共に凹んでいた丸太町の往復とは違い、一歩一歩ゴールへと近付いている実感が背中を押してくれる。まぁでもやっぱりここはキツイっ!本当にキツイ。腕振ってまた腕振って、ようやく辿り着いた銀閣寺前最後の折り返し。なんと!折り返してしばらくのところでサブ3.5のペースランナーがすれ違った!なんやねん!後ろに居たんかっ!それやったら可能性あるわまだっ!猛烈に嬉しくなるが脚はもう動かない。悲しいが本籍がランナーな人達に下りでどんどんゴボウ抜かれていく私。所詮一夜漬けの自分だ。仕方ない。あとはサブ3.5のペースランナーに追い付かれたら死ぬ気で付いていくだけだと心に決める。




40キロ過ぎの最後の給水を多めに取り、東大路を懸命に駈け降りる。が、長い!なかなか岡崎公園への入口が近付かない。脚は痛いを通り越してすでに感覚がなく、腕振りだけで体全体を引っ張っている状態。後方の気配を感じながら懸命に逃げる。その間も本籍がランナーな人達にはどんどん抜かれて行くのだから、いつサブ3.5のペースランナーが来てもかしくないはず。




泣きそうになって辿り着いた冷泉通りでヘニャヘニャのスパートを開始。しかし昨年ほどスピードに乗らず前に進まない。 冷泉通りに入ると「3時間半切れるよー!」「サブ3.5いけるぞー!」って言う声が飛び始め、遂にサブ3.5のペースランナーに追い付かれずにゴールできると確信した。苦しみの極致だが、平安神宮が見えたところで喜びの感情がこみ上げ、スピーカーから聞こえる千葉ちゃんや谷口きよこの「サブ3.5ですよー!」「おめでとー!」と言う声を浴びるように、脚ももげるかと言わんばかりのラストスパートをかけゴールへ。GARMINを止めないといけないので手は上げられずゴール。しかし直後、自然に右手を突き上げ雄叫びを上げてしまいました。2回も(笑)。




フィニッシャータオル、完走メダルを肩と首に掛けていただき、アミノバリューカロリーメイトなどをもらいながら完走証発行所へ。晴れ晴れとした気分でサブ3.5の結果が印字された完走証をいただき、荷物を受け取りみやこメッセの更衣会場へ。いや疲れたーだの、脚イテーだの、ニヤつきながらブツブツ言ってゆっくり着替え。おつかれさま広場へ上がり、今年も鶏塩ラーメンにビールで自分に乾杯。去年も美味かったけど、今年はさらに美味しく感じました。で、今回は家内にゴール後ゆっくりご飯しといてねと頼んでおいたので、自分はおつかれさま広場でもう少しゆっくりする。次に京都牛勝の串カツにメンチカツにビール。だいぶお腹いっぱいになったけど、どうしても目について離れない佐々木酒造の看板。倒れるんじゃないかとちょっと悩んだが、我慢しきれず『聚楽第』を一杯。佐々木蔵之介乾杯!んーまいっ!とか言いながら、クラクラしてくる自分を楽しみながら、ゆっくりチビチビといただきます。

聚楽第いただいている間に家内から呼び出しの電話。もう十分と、充実した気持ちでみやこメッセを後に致しました。





ギアの選択
今回のギアも基本昨年と同じで、skins A200サーマルにRaphaのトレーニングジャージ、手袋と靴下はR×L。タイツだけ直前に新調しました。CW-X25周年記念限定で写真家の石塚元太良コラボモデル。とってもやる気が出るデザインだったので思わずポチってしまいました。
足元も昨年と同様、2足目のJAPAN BOOST 3に硬めのsuperfeet。ハーフまではターサージールでも行けるのですが、フルとなるとこのコンビが今の所ベストかな。



補給食はご覧の通り

結局スポーツ羊羹が残りましたが、結構多めではあります。ハンガーノックが怖くて早め早めの補給をしていました。給水は衣笠の立命館前まで取らずにフラスクで2回分。Bブロックスタートですら、給水所で逆走するヤカラ、横合いから垂直に突進して行くるヤカラはやはりおりました。大勢の沿道の皆さんが私に汚い言葉を発することを我慢させてくれましたが、馬鹿は何処にでもいるものだと諦めました。



魔法のフラスクの中身

この中には、ローヤルゼリー、メイタン2RUN、エキストラ・オキシー、オーバードライブが適当にぶっ込んであり、給水所前で出てきた物から口に入れ、給水で流し込む、を繰り返しました。今宮門前通の給水所手前では、早くかつ多く口に入れ過ぎ、給水所を前に息が出来なくなって吐きそうになりました(苦笑)。これらは凄く効いてくれたと感じていますが、出発前の食べ過ぎ、補給食取り過ぎも含めて、これくらい栄養を入れながら走ると、ゴール後の回復が早く、翌朝の目覚めがとても良かったですね。これはツールなんかのステージレースで、次の日のステージのために選手が走りながらどんどん食べてるのと同じなんだと思いました。昨年は回復が遅れて大変でしたけど、今年は1週間でほぼ疲れは抜けています。



上出来のペース

百万遍GARMINGPSをロスト。以降のラップが滅茶苦茶ですが、下図公式記録の5キロ毎のラップから、最もキツイ今出川往復も5分30秒以内で収めたことが推測され、最後までよく持ったなぁと、自分でも感心しております。

終わってみればこのコース、狭いコースでの折り返しで脚削られるのですが、前半にアップダウンがあるのが自分向きかなと思えます。普段走っているコースに比べると勾配は緩いし、適度なアップダウンが脚を温めてくれます。最後の今出川の登りは、“ただ登るのみ”の光台の登りに比べればペースを保つことができる範囲です。沿道の景色というか、街のスケール感が大都市過ぎず、歴史的でもありちょうどいい感じです。来年も京都に出たいですね。



皆さんのおかげです
今回も苦しいいところで応援してくれた姉と家内と息子に感謝。最後の最も苦しいパートへの入り口で今年も家族から力をもらいました。加圧トレとマッサージでお世話になっている吉岡先生https://www.facebook.com/osamuseitai/にも感謝です。足が痛い、腰が痛いと言うと、すぐに治してくださるだけでなく、原因や対処法を的確に教えてくださるのでとても有り難いです。それから練習中にすれ違い声を掛けてくれたバイク仲間やSNSで声援をくれた仲間にも感謝です。皆さん今後ともどうぞよろしくお願いいたします。




次の目標の適正値とは
サブ3.5の次に目指すべきタイムってなかなか難しいですね。サブ3.25とかは言わないし、世間的に言われているのはいきなりサブ3になっちゃいますから、それは無理です。現状公式レースでの自己記録をキロ当たりのペースで並べると・・・、
10キロ:4分11秒(城陽ラソン
ハーフ:4分30秒(京都亀岡ハーフ)
フル :4分53秒(今回)
です。仮に3時間ちょうどだと4分16秒の計算ですから、年齢的にも、胴長短足な体型的にも、アルコール大好きな嗜好傾向からも絶対無理です。どの辺が落とし所なのか、4分45秒くらいが精一杯かなと思えますが、また1年掛けて考えてみましょう。




さぁそろそろバイクに戻りましょう。
3月下旬の菰野HCが次の目標であり、最終はOkinawaです!
Di2の充電しなきゃっ(汗)!