High on Life

NO BIKE NO LIFE

『デブとコーヒーとカワカミカンモン/おきなわ市民140キロマスターズDNF』

アヒルと鴨のコインロッカー』(伊坂幸太郎)が大好きです。

何やそれっ!

誰か突っ込んでっ!

 

 

 

2回目の川上関門シャットアウトで140キロ初挑戦は終了。

connect.garmin.com

もともとスタート時間と関門制限の関係が最も厳しい140キロ。そこからさらに10分削られるマスターズにエントリーしたのがミスといえばミスだが、そんなことより体重管理できない弱い精神が最大の課題であることを改めて思い知る結果となった。

唯一の収穫は一度も脚をつらなかったこと。足切りになった後も、川上から名護まで帰る際、名護から宿まで帰る際も脚はよく回った。OSLTの継続で、一定以上の時間をバイクの上で過ごすこと、停まらずに補給すること、この二つをやり続けたことが一定の効果を上げたと思える。補給も練習のうち。しかし問題があった。パワーが全く出なかったのだ。この件に関しては後で理由に気付くことになる。

そして問題の体重。STRAVAの主要な登りセグメントのPRは全て最低体重で臨んだ2016年のもの。あの年は前年の100キロDNFをうけ、かなりの精神力で体重管理をした。チェーン落ちと機材故障で全体の結果は惨憺たるものだったが、登りは確かに軽かった。今苦しいのは、仕事上のプレッシャーとストレス。それに耐える強さがないから肥る。これは2016年とは明らかに違う。でもそれはみんな同じと思わないと。

もし、もう一度140キロに挑戦することになるならば、やることは明快。OSLTの強化と体重管理の二つ。Very simple!体重を落とせばPWRの向上にも繋がる。もう一度挑戦するならば、オープンだろうがマスターズだろうが制限時間と戦うというようなレベルから抜け出す覚悟でこの二つに取組むことになる。

 

楽しかったことも少しだけあるぞ。スタートから与那入口までたった5.8キロではあるが、平坦区間での高速巡行。3列目から出たのでとても集団が安定していてすいすい走れたのが気持ちよかった。後ろではきっと“ブレーキっつ!”とかっていつものように叫んでいたろうと思うけど、集団前方は本当に走り易かった。そして下り。まさにMADONEの恩恵。辺戸岬への下り、恐怖のハンドル揺れもなくスーーーーーーーっと路面に吸い付くように走れた。ふんがわや東村での各下りも同じ。前方にチキンな奴がいて仕方なくブレーキングすることもあったが、概ね下りで怖い思いをすることなく走れたのは今年が初めてだった。

f:id:cerveler_y2:20191109200811j:plain

俺のマドン

そして焼肉打上げ。仲間とのひと時はやっぱり最高の時間。今は、“もうええわ”という心境ながら、打上げの楽しさを味わうためにまた挑戦する気が起きるのかもしれないなぁ、とも思う。

f:id:cerveler_y2:20191110193506j:plain

みんな最高

 

練習付き合ってくれた仲間、おきなわで焼肉食った仲間、そしてわがままをさせてくれている家族に感謝感謝。

 

 

 

 

 

さてここから本題(笑)!

正真正銘、私の本当の弱さが出たお話し。

金曜夕方、試走からホテルへ戻る途中で立ち寄ったとある食堂。下調べしておいた期待の食堂。着いたのが17時35分くらい?看板には18時まで書いてある。胸を撫で下ろして店内へ。出てきたおばちゃん申し訳なさそうに胸の前で手を合わせて言う。“今日はもうお客さん来んやろうと思て厨房止めてしまったんよねぇ・・・” 。それは残念と笑顔で諦め退散。まさにおきなわ時間。

当然土曜日再挑戦。今度は17時に入店。本番前の夕飯は早めに食べて全て前倒し進行が良い。牛肉ピーマン定食を美味しく頂く。本当に美味しかった、のは良かったのだが・・・、おばちゃんが、“昨日はすまんかったねぇ、これサービスやし飲んでね”とアイスコーヒーを持ってきてくれた。“いやそんなんええのにぃ”と返しながら頭の中はグ錯乱状態。午後からコーヒーを飲むと9分9厘眠れなくなる私。しかし、いらないなんて言えるタイミングはコンマ1秒も無かった。定食の残りを食べながら頭の中を錯綜する想像。これ飲んだらきっと眠れない、でも飲まないなんてあり得ない、でも飲んだら眠れない、どうしよ、おばちゃん向こうでニコニコしている、そうか、ホテルのサウナで全部出しちゃえ!、ん?カフェインが毛穴から出るか?出るわけねえだろ!この気弱なクソ野郎め!タイミングを逃さず有り難くお断りする手段はあったはずだ、いや今からでも遅く無い、“ぼくコーヒー苦手なんですぅ、お気持ちだけ・・・”って言えばいい、でもおばちゃん向こうでニッコリしている。できるだけシンプルに考えようと思った、のかどうか、定食食べ終わった瞬間間髪を入れず一気に飲み干した。おばちゃんは満面の笑み。こちらも顔で笑って心で泣いた。ありがとう。本当にありがとう。やっぱり飲まないなんてあり得ないと思った。

 

 

その夜は一睡もできなかった(苦笑)。

 

 

 

 

 

 

 

f:id:cerveler_y2:20191109200812j:plain

んまかったよぉ

脚はつらなかったけど、練習時よりも明らかに低パワーだったのは眠ってないからに違いない。でもあのおばちゃんはきっと、厨房が決めたことと食べれなかった私との板挟みだった感情を解放することができただろうし、私も一層おきなわのことが好きになったし、とっても良いことだったと言うことにしておきたい。この出来事もきっと次への糧になるはずと・・・。

 

 

本当に本当に精神が弱い私の、悲しくも笑える土産話しとなりましたとさ。