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NO BIKE NO LIFE

温泉ライダーin加賀温泉郷2017 ②温泉、夕食〜4時間エンデューロ編

気分良く山中温泉を後にしホテルアローレへ移動。約30分。
14時半に到着、チェックイン。後でゆっくりできるよう明日の準備をしておく。そしてビールはちょっと我慢して先ず温泉へ。室内、露天とゆっくり浸かって疲れを癒す。5月の風が心地よく露天風呂が気持ち良い。
部屋に戻ると江下さんが到着していた。ビールを買うつもりで下へ降りたが、なんか早めに気持ち良くなりたくて、いきなり「常きげん」720mlを購入。江下さんは缶チュウハイなのだが、強引に常きげんをコップに注いで、16時半に乾杯っ!美味い、美味すぎる。柿ピーを肴に、ヒルクラの話しをしたり江下さんの近況を聞いたりしているうちに大分気持ちよくなって来た。常きげんもあとコップ1杯分となった頃、大阪から福本君到着。最後の1杯を福本君にゆづり乾杯。そして18時半夕食へ。

夕食は、もちろん加賀のお酒を楽しむために和食を予約しておいた。とりあえずビールで乾杯なのだが、2杯目はいかずすぐに「天狗舞」。食事も美味しいので酒が進む。自分的には明日ソロだし、仮に起きれなくてもオッケーと密かに思っているので、心置きなく天狗舞を味わう。隣のテーブルの、加賀の地酒お試しセットが美味しそうだったのでこちらも注文。5種類の地酒を楽しみ、一番気に入った「菊姫」をピンでまた注文。部屋で飲んだ分を含めるとかなりの量になっている。食後にもう一度温泉浸かろうと思っていたが、部屋に戻って力尽きた。何時か覚えていないけど、すぐ就寝。それがよかった。



・4時間エンデューロソロ22位 32周回 32.03km/h
随分飲んだが、しっかり寝たので普通に起床。二人は起きる気配がないので一人で朝風呂。一汗かいて体の代謝を良くしておきたい。朝食は和洋バイキング。先ずはいつも通り胃腸の調子をよくするためのルーティーン。最初に水を飲み、次に持参のはちみつ青汁を水に溶かして飲む。ついでヨーグルトにバナナ。通常の朝はこれにコーヒー。今日はコーヒーの前にTKG(卵かけご飯)に味噌汁。これで長距離用の糖質を確保。あとはお腹が苦しくならない程度に、最初に燃やすエネルギー源のため、甘めのパンをいくつかとコーンフレークにコーヒー。

部屋に戻り、加圧ベルトを巻いてこれも毎朝恒例のヘルニア体操。福本君が不思議そうに見ているが構わず体操。着替えて、脚にイナーメオイルを塗り、ボトル2本にフラスク2本を作りチェックアウトへ。荷物を車に積んでバイクを準備して試走。今年は最初から先頭集団は無視の予定なので、試走は少なめに。


試走3周目、心臓破りの坂(主催者ネーミング)頂上でチェーン落ち。オキナワと同じ、インナーからアウターに上げる際にインナーギアとチェーンウォッチャーの間に落ちた。まずいっ。戻らない。またかよ。オキナワで痛い目に遭っているので、焦らずゆっくり戻そうとするのだが、戻らない。インナーギアとチェーンウォッチャーの隙間は狭く、冷静に対処しようとするが、戻らない。またフレームに新しい傷が付いた。そもそもどうやってこの狭いところに落ちるのか?チェーン1本分の隙間はない。不思議だ。もう手でチェーンを戻すことは不可能に思われた。コース脇の監視員が本部に無線で救援を要請してくれるが、本部にメカが居るので押して戻ってこいとの返事。チェーンリングを外さないと仕方ないように思われた。スタート時間が迫っている上に、コースのちょうど半分の位置にいるので間に合いそうにない。跨ってクリートで地面を蹴って少しずつ進むが、だんだん苛立って来て、もうDNSでもいいやぁと諦めの境地。
と、田園ストレート(これも主催者ネーミング)も半分終わろうとする頃、突然チェーンがインナーギアに戻った。なんで戻ったかも不明だ。恐る恐る変速を繰り返し、走れそうなことを確認。やれやれ。気を取り直して急ぎスタートラインへ。もうだいぶ後ろの方だ。仕方ないなぁと諦めたら、横から河合さんの声が。その前にチーム出場の福本君も。河合さんに及川さん、中田さん(多分)は、先頭付近を避け一定ペースで宮古島練をするので一緒にローテーションして行きましょう!とお誘いをいただき、渡りに船の思いで気楽にスタート。



毎回スタートが鬼門。コース幅に比して人数が多いので危険。ローリングスタートが却って仇になるのではないか。案の定前方で落車発生。3、4人転がっている横をゆっくり通過。これで先頭は遥か先に行ってしまったが気にしない。田園ストレートでローリング解除。とりあえず流れに乗って周辺に合わせ進むうち、河合さん及川さん中田さん(多分)がやって来て、”さぁ行きましょー!” ということで、ここから安定のローテーションで高強度練だとほくそ笑む。が・・・、ぶら下がり作戦の卑怯者や、実力不足で前出れません状態の人たち多数でローテーションさせてもらえない。先頭から下がる際に、明らかに付いているだけの連中が邪魔で入れない。で、仕方なく後ろに下がると、そんな状態なので当然前に上がれない。回れないなら前に入れてくれれば君たちを引いて行ってやるよって思ってるのに、なぜそれが分からないのか。鬱陶しくてイライラして、ついつい悪態もついてしまって自暴自棄で落ち込む。



それでも時間経過に伴い人数が減りローテーションが機能しだすと楽しくなって来た。
河合さんは宮古島対策でキャメルバッグを背負っていらっしゃる。河合さん、中田さん(多分)、及川さんらを中心に常時5〜6人で調子よく回していく。そこに河合さんらのお知り合いが時折援軍に加わり集団の安定が保てている。最初からイーブンで押しているので何とか3時間まではこの体制で行けそうな予感。

しかし、向かい風の中でダラダラ登り〜激坂〜横風の田園ストレートと、確実に脚は削られ疲労が蓄積していく。2時間が近づいた頃、激坂でのペースが揃わなくなりだし、河合さんが出たり入ったり。田園ストレートで何とか追いつくのだが、それを繰り返すこと数回、2時間を過ぎたところで河合さんが先導自転車の後輪に乗って行ってしまった。少し前に及川さんの姿を見なくなっており(チェーンが落ちたみたい)、私と中田さん(多分)が取り残され、残った数人でローテーションを回していく。
しかし、もう皆さんもお疲れ気味。3時間を待たずして残ったメンバーもバラバラに。このコースは単独になると急激にペースダウンするので、グループ再形成を図ろうとするのだが前に出てくれる人になかなか巡り会えず。オール7分台でゴールしたいが、単独になって7分50秒台を叩き焦る。





3時間過ぎ、激坂の立ち上がりで白○ルバが一人、いいペースで抜いていくのでロックオンする。ここから先できるだけ一人になりたくない。田園ストレートに入って右ひじを出してくるので、”お願いします!”と声を掛け前に出る。この人のペースは今の自分よりちょっと速くてちょうどいい。ローテしてくれるものと思って前を行くが、なかなか出てくれない。右肘はまだまだと我慢して進むが、出ない。まだ出ないのかこの野郎!田園ストレートも終わるかというところ、急激にペースアップしてすっ飛んで行く白○ルバ。ふざけんなこのクソ野郎!そう頭の中で叫びながら後先考えずに踏み倒してロックオン!あったりめえだこのクソ野郎っ!行かせてなるものかっ!俺のケツの匂いでも嗅ぎやがれっ!と前に出る。もうローテは期待しない。ひたすら前を行く。しかし、次の激坂で自分が逝ってしまったぁ・・・。もう力残ってない・・・。



3時間半経過、なぜかよく走れている。もう何年も4時間エンデューロには出ていないから、そろそろ脚終わってもいい頃なのだが、回っている。激坂クリアして向かい風の中進む。前に白○ルバ2名。何の気なしに抜いて前に出る。田園ストレートでシャーッっていう脚止め音感知。振り向くと先ほど抜いた白○ルバ2名がベッタり張り付いている。嫌な予感はしたが、念のため右肘で合図。無視。もう一回右肘。また無視。「引けーっ!」と言ってみる。無視。しばし沈黙。「脚止めてるんやったらヒケーーーーーーッ!」・・・・・・・・・・・・・・。無視。引けませんとか、すみませんとか、普通は言うよな。イライラが最高潮に達し、どうしてやろうかッシャーーー!状態。とそこへ、後ろから、”梅田ッサーーン!”の声とともに梅田康之さん登場!うっわー助かりましたー!ありがとうございますー!と返してすぐさま飛び乗る。速い!チームのアンカーを務める梅田さんめっちゃ強いぜ!気持ちも脚も終わっていたけどこれで少し蘇った。白○ルバ2名はあっという間に後方へ。




1周梅田さんに引いてもらって、残りあとわずかと言う時、プリンスロードジャージと黒○ルバの2名が近寄ってきて、”最後一緒に行きましょう!”と誘ってくる。先ほどの件もあり黒○ルバが怪しげだったが、この人めっちゃいい人。

何度も声かけて励ましてくれ、もちろんローテもしっかり回してくれる。プリンスロードの人も、”最後まで回して行きましょう!”と声を掛けてくれる。この3人で声掛け合い、最後の3周をこなし、ゴールへ。3人ほぼ同着でゴール!
この二人にお礼を言って握手したかったが、ゴール後の混乱で何処行ったかわからなくなってしまった。ゼッケン番号を記憶しておいた。109番プリンスロード今村さん、197番バルバ高岡山本さん。気持ちが通い合い、熱いラスト3周でした。




4時間耐久は10何年走ったことがない。去年は3時間でリタイヤし、今年もどうなることやらと言う感じだったが、河合さん他北陸の同年代のお知り合いの皆さんに助けられ、ちょっと自分の殻を破ることができたかぁって、素直に嬉しい結果となった。このコースで4時間ソロで走って、32.03km/hでまとめられたことは、自分的にはかなりの成果だ。本当によかった。風の中での4時間の高強度練。実り多きエンデューロでありました。



チームで走った江下さん、福本君とともに、振る舞いの鴨出汁うどん、トマト、きゅうりを平らげ、温泉浸かって、また来年の再会を誓って帰路へ。
河合さん、利見さん、及川さん、中田さん(多分)、梅田さん、他にもお名前が覚えられなかった方々含め楽しくお相手してくださり嬉しかった。今回の遠征で仲良くなれた皆さんに共通なのは、必要以上に手を広げず、無理せず、同世代での切磋琢磨を楽しんでおられること。そしてそれが結果的に世代を超えて通用する強さに繋がっていることが素晴らしいと感じた。何事も楽しんでナンボ。楽しくなければやる意味がない。楽しければ辛いことも我慢できる。我慢できれば強くなる。そんな単純なことを教えられた温泉ライダーでした。




また来年も北陸の皆さんに会いに行こう。